malus(joy)

今回の曲紹介は、バンド「joy」時代の曲「malus」を取り上げる。

分類:バンド「joy」の楽曲

収録音源:「joy」メジャーデビューの2012年9月5日にリリースされた1st シングル「アイオライト」のB面(という言い方で今でも通用するんだろうかw。つまりシングルの2曲目だ)に収録されている。実際は期間限定版と通常版の2種類があり、期間限定盤は3曲目にアイオライト -アニメVer.-が追加されているのと、アイオライトのMUSIC VIDEO(DVD)が収録されている。

個人的には、期間限定盤を現物(CD+DVD)で、通常版はデジタル音源で保有している。iTunesなどで確認できる「楽曲の時間」はわずかな差があるが、聞き比べても違いはわからないので、恐らく基本的には同じものではないだろうか。

ライブでの演奏:インストルメンタルでもあるし、最近ライブで披露された記憶はない。今後も生で聞くことは期待できそうもないのではないか。

モチーフ:曲名「malus」の由来については聞いたことはないが、リンゴ属(学名:Malus)のことだとはとても思えない。検索すると「Malus」というRPGゲームがあるようなので、その辺りがきっかけとなっているのではないかと推察するけど、曲名の由来と想いについては、いつかご本人に確認したいと思う。

インストルメンタル曲について:彼女の楽曲の中にはそれほど多くはないが、何曲かインスト曲がある。比較的短い曲が多いイメージだが、「malus」は3分20秒前後だ。彼女はこの記事によると「インスト・バンドを聴いてた時期もあった」ともあるし、そこにも書いてあるが「ドラマティックな音楽」が好きで、それを作ることができるのが彼女の魅力なんだと思う。

個人的にはインスト曲は好みの方だ。ジャンルで、というより曲による。クラシックでもjazzでもプログレッシブ・ロックでも構わない。その曲が自分の波長に合えば、そのリズムやメロディー、コード進行、あらゆる楽器を受け入れられる。

だからこそ、彼女の壮大なインスト曲を聴いてみたい。今や特に何の制約もなく楽曲は作れるんだから可能性は無限大にあるんじゃないかと思っている。ストリングス系はfeedback loopなどで使っていると思うけど、管楽器なんかもいいと思う。

実際にこちらの記事では、「ライヴをするうちに一般の人は歌詞を聴いてるんだって気付いてびっくりした」とも、「もっと歌を伝えないと意味がないって今は思うようになりました」ともあるので、もともとインスト曲も違和感なく作れるのだと思う。

ちなみに彼女の「一般の人は歌詞を聴いてる」という点について言えば、僕の場合は、それはアーティストさんに依って異なる。歌詞と楽曲の重みが半々くらいの人が多いが、天田さんの場合は9割がたは曲に重みを置いて聴いている感じだ。

それは彼女にとっては、(あまり歌詞を聴いてないということになるので)少し不本意かもしれないが、僕としては恐らく聴いていて疲れないBGMとして1日中音楽の友として成立しているのだと思う。僕がインスト曲が好みなのも多分そういう理由なんだろう。

歌詞:歌詞はないが、1番と2番の最後に「ダルダ」「ダルダ」と何回か天田優子さんのスキャットが聞こえてくるのが印象的。

曲調:軽快なリズムのエレキギターで始まり、ドラムとシンセサイザーが絡む。キーはD(ニ長調)。コード進行はG(Ⅳ) → D(Ⅰ) → Bm(Ⅵm) → A(Ⅴ)といったところが主だ。

イントロが終わり、Aメロは(コードでなく音が)GF#C#DADの繰り返し、続いてのBメロはEF#DF#とEF#DAの繰り返しが中心、そして「ダルダ」の歌声へ。続いて、間奏で盛り上がっていくピアノ、絡んでいくドラム、サビのクライマックスに向けてシンセとドラムとツインギターの共演、そして「ダルダ ダルダ」の歌声でいきなり終わりを迎える。まさにドラマチックな曲だ。

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